予約制
診察日
第1〜第3 木・金・土曜日
第2・第3 月曜日
受付時間
8:30〜11:00
*当日予約可
診察のご予約・ご相談 お問合せ
Yunotsu Kodomo Note
2025.05.12 - 7:48 PM Yunotsu Kodomo Note

緑色いろいろ

 温泉津こどもクリニックは、こんもりした山と山に挟まれた谷にあります。視線を窓の外に向けて少し上げると、色んな木々が目に入ってきます。どの木が何という名前なのかさっぱり分かりませんが、実に様々な緑色があることに気付きます。木の種類によって異なるだけでなく、1本の木の中にも色んな緑色が存在しています。黄色に近い明るい緑から黒みを帯びた濃い緑、あるいは透明感のある瑞々しい緑から落ち着いた深い緑、と緑のグラデーションも様々です。

 以前読んだ本に『自然の色彩は無限で、デジタル画面では到底、再現できない』とありました。そして『感受性豊かな子ども時代に、自然に触れることはとても大事』とも。

 著明な料理人や科学者、デザイナーや経営者など、各分野で活躍されている人達のインタビュー記事を読むと、小さい頃に豊かな自然の中で遊んだ記憶について語られていることが多くあります。自然がもたらす色、形、音といった現象に、幼い頃からしっかりと触れることで養われ、培われるものがあるのだろうと感じます。

 皆さんも日々の中でお子さんと一緒に、身近にある自然と触れ合ってみてはいかがでしょう?新たな気付きがあるかも知れませんよ。

Yunotsu Kodomo Note

2025.06.12
ピアノの手

 ピアノを習い始めました。

 10年ほど弾かれていなかったピアノを譲り受け、調律をしてもらいました。「とにかく弾いてあげて下さい」と調律師さん。せっかくなのでピアノ教室に通うことにしました。ピアノは全くのド素人です。初回のレッスンでは手の形や置き方、指の動かし方、椅子の座り方など、イロハのイから教えてもらいます。

 「指は真っすぐ伸ばすのではなく、軽く曲げて。」

 「指の腹ではなく、指の先端で。」

 「指を持ち上げる時は、足で腿上げをするようなイメージで。」

 「椅子は浅く腰かけて、いつでも立ち上がれる感じで。」

 ふむふむ、なるほどと思いながら、先生の指示に従い、教本に沿って指を動かします。

 楽譜の上下には数字が振られています。上の数字は右手で、下の数字は左手。番号は右手も左手も親指が1、人差し指が2、中指が3、薬指が4、小指が5です。両方の掌を下にして並べると、内から外へと1から5です。

 ピアノの鍵盤に指を置くと、右手は親指がド、左手は小指がド。数字は右手の親指は1、左手の小指は5。ドレミファソは右手が1、2、3、4、5で、左手は5、4、3、2、1。音符、上の数字、下の数字、右手の動き、左手の動き、混乱が生じます。

 あ、間違えた。あっ、また間違えた。

 右利きの私の左手は、ぎこちなく動いています。

 「まず右手で弾いて」「次に左手で弾いて」「次は両手で弾いて」

 「これはまず左手で弾いて」「次に右手で弾いて」「次は両手で弾いて」

 「今度は最初から両手で弾いてみて」

 混乱、混乱。

 拙すぎるピアノを弾きながら、子ども達の体の使い方が頭をよぎります。体の中枢から末梢へと、分離した動きを獲得していく過程を思い出します。子どもが新しい動きを経験していくように、私もこれまでやったことのない動きを経験中です。子どもが脳内に新しい神経回路を作っていくように、私の頭の中でも新たな回路が作られつつあります。2回目のレッスンに向けて、新たな回路が開かれるイメージをしつつ指を動かす日々です。あっ、また間違えた。

 皆さんも新しいチャレンジいかがですか?