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Yunotsu Kodomo Note
2026.03.24 - 1:43 AM Yunotsu Kodomo Note

時間が濃くなる

日曜日はピアノの発表会だった。

1月、習い始めて間なしの私も

先生からの声掛けで

発表会でピアノを弾くことになった。

まだイロハの「イ」レベルの教科書の

しかも1/4辺りを練習しているというのに?

フランスの童謡1曲、

バッハのメヌエット、

更には連弾でover the rainbowを提案された。

フランスの童謡は単純なメロディの繰り返しで

あっさりと弾けるようになった。

over the rainbowはprimo担当で、

これまた単純な繰り返しで何とかなりそうだった。

難渋したのはバッハのメヌエットだった。

右手と左手、それぞれ弾いてみる。

動きが複雑で特に左手が混乱。

右手のこのメロディに対して、

左手は何故こんな音の連なりになるのだ?

右手の印象と左手の印象がバラバラで

さっぱり全体像が掴めない。

一体どう調和するのか?

皆目見当がつかなかった。

左手のこの動きは何なのだ?

何でこうなる?

理解できない!

バッハを問い質したい気分。

ピアニストの友人に泣きついたら、

メヌエットは意外と難しいんです。

バッハは多声音楽なので、歌うことです。

左手を特に練習すると何とかなるかもしれません。

左手が難しいけど、美しいんです。

でもとにかく楽しむことです!

と返信があった。

なるほど。

左手、多声音学、歌。

とにかく練習するしかない。

右手と左手、それぞれたどたどしく繰り返し弾く。

といっても毎日は練習しなかった。

温泉津を離れている時はピアノがないので、

そもそも練習できない。

1月が過ぎ、2月になった。

右手と左手で合わせて弾いてみて、

まずはここまで。

先生が言う。

え?まだそれぞれでも、たどたどしいのに?

同時に弾いてみるが、混乱するばかり。

曲にならない。

先生によるとゆっくりでいいから、

正確に弾けるようになると、速く弾けるようになる、

とのことだった。

そういうものか、と

とにかくゆーっくり弾くようにした。

レッスンに行く度に新しい指示が出る。

次はここまで両手で。

ここはスタッカートで。

ここ、前半と後半が途切れてしまわないように。

ここもスタッカートなので、意識して。

はぁ・・・。

そもそも出たくて出るんじゃない。

自分で選んだ曲じゃない。

バッハがなぜこのように作曲したのか分からない。

etc.

3月に入ってもたどたどしい状態は変わらなかったが、

一応両手では弾けるようになってきた。

このままいったら本番はどうなるだろうか?

緊張するだろうか?

うまく弾けないのは間違いない。

大失敗する自分の姿が思い浮かんだ。

フラメンコダンサーの友人の話を思い出した。

それは、本番で緊張しないためにはどうすればよいか?

という問いに対しての答えだった。

緊張、するよね。私もあったよ。

自分の理想に、自分が至っていないと分かっている時に、

すごい緊張した。

出来ないと分かっているから。

練習するしかないよね。

やって来た以上のことは出来ないんだから。

ありのままの自分しか出せない。

とにかく練習するしかない。

直前にめちゃくちゃ繰り返し練習し、

最後のレッスンの時には、

何とか形になっていた。

本番まで残り4日。

先生がピアノが空いている時間帯は

練習しに来ていいと言ってくれた。

本番に向けて会場に移動された

グランドピアノで練習が出来る。

こんなチャンスを逃すわけにはいかない。

前々日と前日、ピアノを弾かせてもらった。

とにかく、ひたすらメヌエットを繰り返した。

本番直前の練習では滞りなく弾きこなせた。

先生が「危なげが無くなった」と笑顔で言われた。

演奏の順番は一番目だった。

会場には演奏者の家族、友人、知人が入っていた。

ざわめき。

やはり緊張するものだな。

名前を呼ばれて表へ出る。

おじぎをしてピアノの譜面台に楽譜を置き、椅子に座る。

ピアニストの友人の言葉を思い出す。

とにかく楽しむことです。

ふぅ・・・。

一曲目。

短いワルツ。

1か所間違えたが

ワルツの楽しさを感じつつ弾き終える。

続いてメヌエット。

ふぅっと一息置いて弾き始める。

弾きながら色んな事を考えた。

左手の美しさ、

左手の動きを意識、

音の粒立ちが均一になるように、

左手の流れ、

大きくジャンプ、

このフレーズの美しさ、

もうすぐ終わる、

クライマックス、

この一音、

多声音学、声、歌、

スタッカート、

終わりへ・・・。

少し手が震え、3か所ほどとちった。

けれど、楽しかった。

立ち上がって楽譜を手に取り、

おじぎをしながらもう一度弾きたいと思う。

連弾はとにかく楽しかった。

安定して弾くsecondの隣で主旋律を弾く。

思わず笑いながら弾いていた。

席に戻ると顔馴染みの調律師さんが言った。

「クセになるでしょ?」

あぁ、本当に。

何て楽しい。

フラメンコダンサーの友人の言葉が思い出された。

本番は、時間がチッ、チッ、チッ、チッ・・・とゆっくり流れる。

あんなに集中して時間が濃くなることって、中々ないよね。

Yunotsu Kodomo Note

2026.04.13
大人しくて心配

こんばんは。

温泉津こどもクリニックです。

保育園を訪ねて行きました。

園庭で子ども達が遊んでいます。

こちらに気付いて「何しに来たの?」と聞く子、

「ダンゴムシ!」と虫カゴを見せにくる子、

こちらをジッと見たまま固まっている子、

様々です。

風が吹いて、桜が舞ってキャーっと楽しそう。

「もう!桜が邪魔する!」と言いながら、

せっせと花びらを摘まんでいる子もいます。

園の先生が言います。

あの子が少し気になるんです。

年中さんの女の子。

スローペースにマイペースで

活動に参加しています。

一斉指示で動けない訳ではありません。

けれどテンポが遅くて、

他の子と同時には動けていません。

動きが止まっていることもあります。

時に別のことを始めてしまうことも。

個別に声掛けをして促すと

おっとりと応じます。

身の回りのことは自分で出来るし、

大人しくて優しいので

他の子とトラブルになることもまずありません。

けれど、このまま小学校に上がったら?

他の子ども達に、学習に、ついていけるだろうか?

先生が心配しています。

小学校に上がると

保育園程の手厚さで関わってもらうことが

難しくなります。

先生の目が届かない時間が増えます。

毎日新しいことを学んでいく環境に

身を置くことになります。

大人しくてトラブルを起こすこともないと、

困っていることに気付いてもらいにくいことがあります。

今のうちから何らかの支援に

つながった方がよいのではないか?

保護者さんは特に気にされている様子もなく、

必要性も感じられていないようです。

集団の中だからこそ、

多くの子ども達を見ているからこそ、

見えてくる子どもの姿があります。

どうしたら必要な支援に繋げていけるのか?

もどかしいことも多々あるのです。